Aメインテナンス


Aメンテコースでは、主に弦高に関わる部分の調整を行ないます。
ナットの高さブリッジサドルの高さネックの反りを適正化し、快適に演奏できる状態とします。


初めに調整前の弦高を計測します。弦高とは12フレット上でのフレット頂点から弦下側までの隙間を指します。
画像は6弦を測っています。弦高は3.5mmです。これを2.5mm程度まで下げるのが目標です。
次にネックの反り具合を確認します。ネックがストレートでない状態では正確な弦高を出すことはできませんので、まずはネックをストレートになるようにトラスロッドで調整をしていきます。画像では分かりませんが、少し順反りです。
ローポジションでの弦高を下げるためには、ナットを削ります。ナット全体を削り低くする場合と、ナットの溝部分を深く削ることで低くする場合があります。
ナットを下げて弦高を下げることにより、ローポジションで楽に押弦できます。特にFを押さえるのが楽になります。
ハイポジションや全体的弦高を決定付けるのは、ブリッジサドルの高さです。高ければ削って下げていきます。基本的には12フレットで1.0mm下げるためには、サドルを2.0mmほど削ることになります。
またブリッジピンからサドルの頂点へ弦が立ち上がる角度は、弦のテンションとサウンドに大きく影響します。
サドルが低く角度が浅すぎると、弦がサドルを押し付ける力が十分に得られないため、結果として弦の鳴りをボディーへ伝達する効率が下がります。つまり鳴らいギターになってしまいます。

※そんな場合は → ブリッジ削り加工 ブリッジピン穴修正(タイプ2)
弦を張ってチューニングした状態で、弦高を測ってみましょう。ピッタリ2.5mmになりました。実に弾きやすいです。